ムガン再びとニアとプアサ
アチェ7日目
ラマダン前最後の日です。
明日からは日が昇るまでの4時台にサフール(朝ご飯)摂って、日が落ちる19時ごろまで飲み食い禁止のプアサ(断食)の始まりです。
そのため仕事がある人でも昼過ぎには終わって家でゆっくりするそう。そのためレストランやお店は完全に閉まります。
特にアチェは特殊で、断食しなければならないお昼の時間帯に店を開けていたら宗教警察に捕まってしまうそうです。
そのため完全に全て閉まります。
ちなみに海も「海水を飲んでしまう恐れがある」という理由からこちらも閉鎖。
ここまで厳しいのはアチェ特有だと思います。
流石にずーっと我慢を続けるのは厳しいようで、寝たり、ゲームしたり、喋ったりして気を紛らわして日没まで耐えるのがセオリーだそう。
異教徒や外国人は義務ではないので参加しなくても全然問題ないそうなんですが、せっかく来たのでチャレンジしてみようと思ってます。
昨日に引き続き、お昼は友達の家でムガン(断食入り前の2日間みんなでお肉を食べるアチェの習慣)
超田舎
みんなで準備
お手製のスイカジュース
焼けました。
いただきまーす!
みんなで食べるので余計に美味しく感じます。
いよいよプアサ(断食)が近づいてきました。
どうにもこうにもやったことないので、「出来るのかな…?」というか寧ろ「無理じゃね…?」って不安は尽きません。
ステイ先のお母さん曰く、普段ならできないプアサもラマダン月にはできるそう。
「明日から断食をするぞ」と意気込んでスイッチを入れると出来るらしいです。
脳にプログラムされてるから意識の切り替えみたいなもので出来るんだよ〜ハハハって言ってました。
これがニアと呼ばれるものらしいです。
が、スイッチも何も無いので「どうしようもねぇ…」って余計に戸惑ってます。
そもそもプアサの意義としては、
- 身分の低い、貧しい人ともみんな揃って同じ生活を共有すること
- 飲み食いを我慢することで当たり前の食事に感謝すること
の2点を教えてもらいました。
正直なところ、イスラム教徒としての敬虔さを試される試練的なものとばかり思っていたので、
イスラム=断食=苦行
みたいな考えはやめたほうがいいなと思いました。
こっちで知り合った日本人の留学生の方は以前にもこのアチェで断食を経験したことがあるそうで、食べるのは我慢できるけど喉が渇くのがしんどいと仰ってました。
人目につかないところで飲むなど少し気を遣えば全然問題ないそうなんですが、一緒に耐えて乗り切ってブカプアサ(日没後の祝宴)を迎えたいなと思うので頑張りたいと思います。
「明日からプアサだー!」「参加するんでしょ?一緒に頑張ろー!」ってみんなテンション高くてビックリ
なんでそんなにプアサが楽しみなのか疑問だったんですが、プアサそのものというよりも終わった後にみんなで一緒にご飯を食べたり、家族で集まったりすることが凄く楽しみなようで、あくまでキッカケなのかなと思いました。
インドネシアでは出稼ぎや進学など地元を離れるケースが多く家族バラバラで暮らすこともよくあるからなのか、どの地域でも家族を凄く大事にしている印象です。
そんな彼らにとって家族が一緒に過ごせる、集まれる時間を取れるプアサが大好きなようです。
色んな人に聞いて何となく自分を高めれたらと思いましたが、不安は尽きません。
でもやり切れたらすごい達成感があるんだろうなという、その一点のみでチャレンジしてみようと思います。