トラジャ式新築祝いとパレードとPa'Piong
トラジャ4日目
昨日行った新築祝いの儀礼は序の口だったそうで、今日が本格的な儀礼。
ということで今日も儀礼に参加してきました。
敷地に入って早々神輿みたいなのがズラリ
神輿もトンコナン型です。
豚がトーマス状態
豚だけでなく鯉も
全体を移そうと思っても入り切りません。めっちゃでかい。
早朝からの豚のカットは9時代に着いた時でも続いていました。
改めまして今回主役の新築トンコナンです。
トラジャには3つの神がいるといわれています。
1つはプヤと呼ばれる死後の世界。天国や地獄の概念とは違って、亡くなったご先祖と再会するパラダイスだと言っていました。
2つ目が空。そして3つ目が家です。
この家の所有者は今後連綿と続く家系全員のものとして扱われます。
そのため、玄関先の水牛の角もどんどん蓄積されていくことになります。
今日の儀礼で200匹以上の豚が生贄になったそうです。
豚一匹最低20万円はするようです。たっか。
トラジャの儀礼の中で費用がかかるのが葬式、結婚式、そしてこの新築祝いだそうです。
葬式は頭一つ抜けていますが、それでもこの儀礼も相当豪華なものです。
この新築祝いの儀式はMa Bua' と Mang Rara の2種があるそうです。
前者が大きい規模のもので後者が小さい規模のものを指します。
今日の儀礼は勿論規模が大きい方です。
かなりの数の豚がカットされていくので辺りは血とその匂いでいっぱいに
昨日とは違って大盛況です。
葬式と同様に寄付者の名前が刻まれます。
かなりの大きさの豚はまだ動いていました。
相当な人員を割いて肉のカットを行っています。
トンコナンでよく見るニワトリの装飾
水牛や豚は生贄として用いられますが、ニワトリは儀礼事には関係してないのでは…?と疑問に。
鶏の鳴き声で朝を迎え、早朝から生活が始まるトラジャを象徴してのニワトリらしいです。
コーヒー休憩タイムです。
儀礼の司祭者である家族が集まって何かぶつぶつ言っていたのでお祈りの一種か何かと
その後、一番年増の女性の方が全体に向けてご挨拶。
それではこの歌を贈ります、「○○」
流れるような曲紹介からの歌披露もありました。
クソ長い牧師のスピーチを経て
他はトラジャ語でしたが、牧師スピーチだけはインドネシア語だったので頑張って聞こうと努力しました。
「神無しで我々に何ができる!?」
「いくら賢くても時間を守らないのはダメだ!」
みたいな内容だったと思います。多分。
こうした儀礼に牧師が参加するし、毎度毎度「アーメン」で締めるので宗教的にはキリスト教の影響は確実に受けていると思います。
ただ、トラジャ古来からの土着の信仰宗教「アルクトドロ」と混ざった形ではあると思います。現在でも純粋なアルクトドロ信者の方が数える程ですがご存命のようです。
スピーチ系が終わってから撤収作業に
何をするのかと思いきや…
神輿たちのパレードが始まります。
竹をかまして大量の男手で運んでいきます。
豚が重すぎるのか竹が折れてしまって補充したり
倒れそうになったり
若干のゆがみはありますがパノラマで撮るとこんな感じ
少し小さめのやつも
それでも重そう
途中子供のよさこいみたいなのも挟みつつ
この辺りが坂になっているので渋滞多発です。
渋滞待ち
最後のやつ
後ろから
後ろからゾロゾロと付いていきます。
上に戻るとこんな感じ
パノラマで無理矢理全体を
全体集合の様は圧巻です。
ほんとに昨日夜は日にならないほどの賑わい
その場では全く食欲が湧かなかったので帰ってからお家でご飯を頂くことに。
いっつも連れて行ってくれる兄ちゃんがトラジャ料理をご馳走してあげると言われてワクワク。
肉出てきよった。
パピオンという要はステーキです。水牛の肉も初チャレンジだったんですが噛み応えのある癖の強い牛肉みたいな感じでした。
散々豚のあんな姿を見たのに変わらず肉を食べれてる自分に少しげんなりしてしまいましたが、正直めっちゃ美味しかったです。