力試しと発見とやりたいこと

「その時、何をして、何を思ったのか」を綴る僕の留学記。毎日更新予定。ありのままの様子を書きたい。インドネシアは、人々の生活の様子や習慣ひいては宗教との関わりを現地から自分の目で見て、味わって、体験したい。

【個人記録用】今回の留学とバリの開発と今の課題

もっとポップな投稿はまた後で書きます!

これは題の通り個人の記録用で書きました。こうやって公開する上で自分の考えを文章化することが自分の考えを整理する事に繋がるのでこういう形をとってます。

考えを発信していきたいとかではなく、今の考えとこれからの考えの変化を比べたいので感じたままに書いてみようと思います。

元々インドネシア語を選んだのは適当でした。学部上、専攻語の単位を落とすと留年なので留年したくないし簡単な言語が良いと思って選びました。入りはそれだけです。

ただ、勉強してみるとインドネシアという国の多様性に魅力を感じました。

他の東南アジア諸国は国教が定められている中、インドネシア唯一神信仰であれば大丈夫。数字だけ観ればイスラムが主流ですが、今いるバリはバリヒンドゥーキリスト教が主流の地域もあります。

 

そんな多様性のあるインドネシアのどこかの地域に定住するよりも、宗教的、あるいは民族的に特徴がある地域を自分の目で見て、味わって、体験して周りたいと思って今やっています。

 

一見すると旅行かな?と思われがちですが僕は留学だと思っています。というか留学って言えるようにしなきゃなと思っています。

まってべば留学」と言えるじゃないかと思って飛び出してきましたが、現段階で学べてるとは言えないかなぁ…。

とはいえインドネシア語を勉強したいかと言われると違うなと思いました。最初は大学の留学生向けのインドネシア語コースも考えたんですが、やりたいことと違うなと思ったので止めました。

 

さて、本題に。バリの観光開発に関する論文を読みました。論文って知らない地域や現地語由来の用語とかがたくさん出てくるし、想像しがたい文化的なことを有識者が書いているので読むの苦手なんですが、こっちに来てから読むと確かに…となる点も多く、興味深かったです。

「バリ島における観光業と寺院システム ―観光と社会文化変動に関する研究(その一)」間芋谷榮(面倒なので正式な書式は割愛)

 

今やリゾート地として開発が成功しているように見えるバリ。僕自身も読む前はそう思っていました。でも少し違うのかなと。

そもそも開発というと外側から壊して新しくするようなイメージを持ってしまって個人的にはあまり好きではないです。綺麗ごとですが、元から持ってる良さをベースとして価値を高めることが最も望ましいかなと思います。

 

実際にバリも最初は外部からの影響です。国を挙げてバリを観光地化しようと、観光開発というものがやって来た。でもバリ人は自分たちの生活領域観光客が生活する領域を分けることで伝統の保存観光地化を両立していました。

現に足を運んだウルワツ寺院そのものはヒンドゥー教徒以外は立ち入り禁止。王宮も王家が生活しているところは立ち入り禁止。でもどちらもそれ以外なら入ってもいいよという線引きがあるようです。

 

ただこうした完全な線引きは一時的なもの。次第に観光開発に侵食されていったと筆者は書いていました。

観光開発が進むにつれてホテルの建設ラッシュに伴い神聖な森の伐採や、無意味な祠の増設などバリ人自らが観光開発に飲まれて伝統的価値を損なってしまったことが問題だと。これを「自己破壊、一種の自殺」と表現。

 

確かに祠で言えば、外側から見れば馴染みがないものだし「バリっぽさ」や「ヒンドゥーっぽさ」を具現化したもので分かりやすいなと思います。僕自身もモスクがあれば「イスラムっぽさ」を感じるし、バリに来てからも祠や寺院の多さに「バリっぽさ」を感じていました。

 

ただそういった見える、分かりやすいものはバリ人の大切にしている考えからするとそこまで大事じゃない。

ニスカラ(神々の世界、見えない世界)とスカラ(人間の世界、見える世界)の線引きがあります。勿論ニスカラの方が高尚。

バリ人の考えを調べてみても二元論的なものが多いです。「山側が浄海側が不浄」・「上、頭側が浄下、足やお尻側が不浄

 

別にこれらの情報を通して明確に言いたいことがあるのではないんですが、やろうとしてたことってすごく難しいなと。

出発前に相談していた教授からも「そんなパッと見ただけじゃわかんないからねぇ。大変だと思うよ。」と言われてました。とりあえずやってみようと飛び出してみましたが、現に今は見えるもの、わかりやすいものばかりに着目し過ぎてるなと反省。

 

「バリっぽさ」は確かに感じられる。でもそれは一方で観光用のものでもあるしなぁと。もっと高尚な、真髄に迫りたいとか大それたことを望んでるわけじゃありません。研究でもなければ、一学生にそこまでは厳しいとも思うので…。

ただ、じゃあしょうがないから諦めようじゃなくて、もっと自分なりに足掻いてみなきゃいけないなと思います。せっかく来たので観光もしたいですが、それだけだと旅行の域から出られない。

 

何ともまとまらないし、もどかしいですが、今の考えはこんな感じという足跡を残したいと思って投稿しました。

これからも何度かあると思います。

 

さて、こっちは日本より1時間マイナスでお昼時なのでランチもかねてまずは近隣の名所を観光しに行こうと思います。

そんなすぐに正解が見つかるとも思えないので、楽しめる時には楽しんでおこうと思います。せっかく来たので。